当社の原点 漆塗り

漆を塗ることから始まった当社。初代から技術を受け継ぎさらに精度を上げてきました。

 

知識 経験ともに豊富です。室内利用のお仏壇や寺院仏具は膠下地(にかわしたじ)という技法をよく使用します。最近では技術が進歩し、時間削減・コストダウンのため工法は増えました。ここでは伝統的な技法のうち、祭り屋台など屋外にさらされる場合、風雨に強い技法で、堅地下地があります。 この方法での作業行程を下記にてご覧下さい。


漆塗りの作業工程(堅地下地)


漆と米糊を練り合わる・・・これが布を貼るときのボンドの役割をします

こちらはからくり人形の台です。 これからこの木地に布を貼っていきます

布貼り

はみ出ている布は切り落とします

布貼り、完成

 

漆と「地の粉」を練り合わせた物(地の粉さび)を

木べらで平らになるようにつける

「地の粉」さびつけ、完成

乾燥したら砥石で研ぎます

研ぎ、完成

漆と「砥の粉」を練り合わせた物(本さび)を木べらで平らになるようにつける

※地の粉=粒子が粗く肉持ちがいい

※砥の粉=粒子が細かく仕上がり時の表面肌がきれいになります

上記の作業を2回繰り返します

本さび付け、完成

砥石で表面が平らになるよう研ぎます

研ぎ、完成

表面をペーパーでならした後、漆を塗ります

 

ちょっと、汚らしく漆がタレていますが・・・

漆の粘度が伝わるよう少々派手に演出中(^_^;)

こちらは朱漆です

うるしを塗ったら、室(むろ)にて乾燥させる

※ 室(むろ)・・・漆は日々の天候によって乾燥速度が違います。適度な乾燥をするように、環境(湿度・温度)を管理した部屋です

余談ですが、洗濯物がよく乾く乾燥した空間より雨天の”湿気の多い日”の方がよく乾きます。

不思議ですよね(*_*)

1回目の漆塗り完成

中塗り研ぎ 漆の表面をするが炭で、平らに研ぐ

中塗り研ぎ、完成

2回目の漆塗り こうして塗り重ねて完成していきます

水平に置いて乾かすのが理想なので、漆塗りの基本は一日に1面塗りです。