寺院内装は現地にて作業を行います。季節の変化により漆塗りの環境は日々変わります。これに合わせ、作業を行なっていきますので、漆の調合も日々変わります。この漆の調合は、何度繰り返しても緊張します。
以前作業させていただいたのは・・・古いとは感じていましたが、なんと400年ほど前の須弥壇修繕でした。長い歴史の中で修繕を重ねてきたであろう須弥壇。見積り時は漆以外の塗料で塗装されていました。
ですので旧塗料の剥離作業から説明させていただき、新品当時の状態を剥離しながら確認し、その状態を再現しました。このような作業は、長年の経験と知識、また馴染みの”職人仲間”や”漆精製の職人さん”にも相談し、成し得るものです。こうして時代をさかのぼって、新品当初の状態を推測するのはとても楽しくなってきます。推理小説の結末を迎えるようなワクワクがあります。そしてこの情報を施主様と共有すると”懐かしい思い出が蘇る”ようです。(*^^*)
大きな欅の柱に天然生漆を摺り込みます。 拭き漆仕上げという技法にて作業した柱が並んでいます。
朱塗りの柱には割れを抑えるため下地工程にて布を巻いています。
寺院での現場作業風景です。漆塗り部分の傷んだ場所を布貼り補強しました。古い塗装を剥離したり、しっかりした塗装面は表面を研磨して、漆塗り工程へ進みます
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